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煽り運転死亡事故からもう5年

0 名前:匿名さん:2022/06/01 23:32
2022年6月1日 11:00 毎日新聞

 その事故は、2017年6月5日夜に神奈川県大井町の東名高速で起きた。

 起訴状などによると、石橋和歩被告(30)がパーキングエリアで萩山嘉久さん(当時45歳)=静岡市=に駐車方法を注意されたことに腹を立て、萩山さん一家4人が乗るワゴン車に著しく接近し、追い越し車線に停車させた。歩いて近づき、嘉久さんを車外に引きずり出そうとした。

裁判で明らかになった東名あおり事故の状況
 「すみません」と謝る嘉久さんに、「殺されたいのか」「投げてやろうか」とたたみかける石橋被告。妻友香さん(当時39歳)は嘉久さんの右腕をつかみ「やめてください」と懇願した。

 しかしその後、後続のトラックが追突し、車外にいた萩山さんと友香さんは死亡。娘2人はけがをした。

 自動車運転処罰法違反(危険運転致死傷)などに問われた石橋被告は1審・横浜地裁で、動機について「(注意されて)カチンときたと思う」と述べた。弁護側は「危険運転致死傷は停車後の事故に適用できない」として無罪を主張したが、横浜地裁は18年に、懲役18年を言い渡した。

 しかし2審・東京高裁が19年、危険運転致死傷の成立は否定しなかったものの、1審の公判前整理手続きで法令違反があったとして審理を差し戻した。差し戻し審で石橋被告は改めて「事故になるような危険な運転はしていない」と起訴内容を否認した。判決は、夫婦の命日の翌日にあたる6月6日に横浜地裁で下される。

 直接取り締まる法律はなかったが、警察庁は18年、あらゆる法令を駆使するよう全国の警察に通達。例えば道交法の車間距離保持義務違反の摘発や刑法などの適用で対応してきたが、「現行法による取り締まりには限界がある」との指摘もあった。

 実際、19年8月に茨城県守谷市の常磐自動車道で車を停車させ、運転手の顔を殴った男性は強要と傷害罪で起訴され、有罪判決が下された。高級SUV車で執拗に追い回し、窓を開けた運転者にいきなり殴りかかる映像が繰り返し報道され、世間に衝撃を与えたあの事件だ。

 殺人罪を適用したケースもある。18年7月に堺市で男性が乗用車で執拗にオートバイをあおり、追突して男性大学生を死亡させた事件だ。車のドライブレコーダー(ドラレコ)には追突後に「はい、終わり」と話す男性の声が記録されていた。男性は殺人罪で起訴され、懲役16年の判決が確定した。

 今年3月には同じく堺市で乗用車を運転中、オートバイの前に割り込んで追突させて男性を死亡させたとして、警察が男を殺人の疑いで逮捕。捜査の結果、男性は自動車運転処罰法違反(危険運転致死)で起訴された。

 捜査当局はこの堺市の2例目や東名事故のように、あおり運転を自動車運転処罰法の危険運転致死傷で立件するケースもあったが、あおり運転を根絶するためには法改正が必要だという結論に至った。

 改正道交法が施行されたのは2020年6月30日。不必要な急ブレーキや車間距離の不保持といった10類型の違反を「妨害運転」とし、違反1回で免許を取り消すほか、無事故でも3年以下の懲役または50万円以下の罰金の対象とした。高速道路で著しい危険を生じさせた場合には5年以下の懲役または100万円以下の罰金が科されるようになった。

「あおり110番 鬼退治ボックス」
 相手のナンバーが映っていれば、即座に車の所有者と運転手の特定につながる可能性がある。岡山県警や愛媛県警、京都府警はドラレコに記録されたあおり運転の映像などを送ってもらう専用サイトを開設するなど、警察側が積極的に映像を受け入れる動きも出てきている。

 岡山県警が危険運転の情報提供を求めるために設けた全国初の専用サイトは「岡山県 あおり110番 鬼退治ボックス」。19年に寄せられたドラレコの動画を基に、割り込み運転をした大型ダンプカーの運転手に交通反則切符(青切符)を切った。動画には割り込まれた軽乗用車に乗っていた女性の「わあ」と驚く声や、左にハンドルを切って衝突を避ける様子も記録されていた。

 国土交通省の調査によると、19年時点の搭載率は4割程度。ただ、近年は前方用カメラだけでなく、後方用も搭載する人が増えている。

 そもそも、どのような人物があおり運転をしているのか。
 
 それについては、科学警察研究所があおり運転によって行政処分を受けた人の資料を集め、分析した調査結果がある。16~19年にあおり運転をしたとして実際に処分を受けた人118人の特徴を分析すると、114人が男性で、平均年齢は41・06歳だった。

 特筆すべきは事件当時の職業で、20・3%と最も多かったのがトラック運転手などの「職業運転手」だった。約8割に交通事故や違反の経験があり、あおり運転でトラブルを招いたことがあるのは約3割に上った。

東名高速で2020年11月にあおり運転の被害にあった大型貨物車のドラレコの映像。前方で急停車したオートバイの運転手は3カ月後に逮捕された
 また、自身の性格の短所について答えた63人のうち、3分の2にあたる42人が「カッとしやすい・短気」と自己分析した。

 被害者に対する認識で最も多かったのは「相手にあおられた・けんかを売られた・威嚇された」の86人。次いで「相手に対し、怒り・憤慨・激昂やイライラなどの感情を持った」が83人だった。

 「相手に仕返しがしたい・懲らしめたい・自分が危険な思いをしたことを分からせたい」と答えたのは19人いた。処分を受ける行為のきっかけは「相手車両が車線変更してきた・追い抜かれた」や「自車の前を走行していた」が多数を占めた。

<処分を受ける行為のきっかけ(科警研の調査結果から)>
相手車両が車線変更してきた・追い抜かれた=34人
相手車両が自車の前を走行していた=29人
相手車両が自車の後ろを走行していた=25人
相手車両が交差道路あるいは道路脇施設から進入した=9人
暴走族・バイク集団が関係した事例=5人
相手車両と併走していた=3人
自車が本線に合流しようとしていた=1人
その他=12人
 科警研は「自身の運転技術に自信があるような運転者が、周囲の運転者に煩わしさなどを感じ、攻撃的行動をとりやすくなる可能性が示唆された」と考察している。

 あおり運転に詳しい九州大大学院の志堂寺和則教授(交通心理学)は、あおり運転には2種類のパターンが存在すると説明する。

 一つは、自分の車を使って目の前の車などをどけようと考える「道具型」。早く先に進みたいという考えからあおり運転をしてしまうというものだ。

 もう一つが「衝動型」で、目の前の出来事に自身の感情を抑えられなくなり、怒りの原因となった対象を追いかけてしまうというものだ。きっかけは「自身の車の前に出てきた」ケースが多いといい、科警研の調査結果とも符号する。


運転免許の取得には、十分な適性検査も必要だよ。
車の機能性だけでなく、そもそも免許を交付しない選択もありだよ。

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