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終わりに見た街(ドラマ)
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49 名前:匿名さん:2024/09/26 01:53
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大泉洋「終りに見た街」が描くのは、戦争は過去のものではないという現実的な「苦み」だ【テレビ 見るべきものは!!】
日刊ゲンダイDIGITAL
戦時下の「現在」で生きること。東京大空襲や敗戦という「未来」を知っていること。太一の葛藤は深まる。
だが、それ以上の苦悩は、子どもたちがこの時代にのみ込まれていったことだ。娘は「お国のために死んだ人を笑うの?」と怒り、息子は「僕だって戦いたい!」と叫ぶ。
「正気を失っている」と太一は驚くが、普通の人たちが「正気を失う」のが戦争なのだという事実に見る側も慄然とする。
そして、衝撃のラスト。現代に戻った太一を襲う悲劇は原作の通りだ。起きていることを理解する時間がないため、どこか置き去りにされた感じは否めない。しかし、山田太一とクドカンが伝えようとしたのは、戦争は過去のものではないという現実的な「苦み」だったことは確かだ。
(碓井広義/メディア文化評論家)