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小中一貫校(9年)と中高一貫(6年)どっちがいい?
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12 名前:元・中高一貫校生:2016/09/01 23:26
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>>1
元中高一貫校生、現大学生の私からの意見です。
小中一貫教育に反対です。
理由は大きく分けて3つあります。
1.「中1ギャップ」
名目上小中一貫教育の導入理由は「中1ギャップの解消」です。
しかし中1ギャップは「小6から中1に進級するときの急激な環境変化」、すなわち「クラス担任制から教科担任制への移行」が主な原因です。
仮に小6から教科担任制が導入されるならば、中1ギャップではなくて小6ギャップが起こるだけです。これでは問題の根本的な解決にはなっていません。
また、そもそも中1ギャップが本当に問題なのかも疑問です。
子どもの成長を考えると中1という学年が新たな人間関係の構築のスタートに最適です。
小1では子供は幼すぎる。高校の3年間は人間関係の構築には短すぎる。こう考えると中高の6年間は人生の友と親密な関係を築くのに最適な時間、年齢です。中学と高校を切り離すのはデメリットが大きいです。
また、自分みたいに「中1ギャップ(による環境変化)で救われる」子どももかなりいます。
総合的に考えると中1ギャップは子供の成長に+に働くといえるのではないでしょうか?
2.目的、教育方針の迷走
文科省は中1ギャップを建前にしていますが、本音は「中学受験潰しをしたい」なのではないでしょうか?
小中一貫校に通う子供にとって、受験するということは小中一貫校を中退する必要のある中学受験は相当勇気のいる行為なのではないでしょうか。
中高一貫校では高校受験をしようと考える生徒がほとんどいませんでした。小中一貫でも同じことが起こるのではないでしょうか?
この効果を狙っているように思えてなりません。
というのも、小中一貫教育の前には国は公立中高一貫を推進していたからです。
桜修館や小石川といった公立中高一貫校を作ったかと思えば、今度はそれと矛盾する小中一貫校を推進する。
国のやりたいことがよくわからないのです。
私には「私立中高一貫校を潰したい」というようにしか見えないのですが、どうでしょうか?
3.教員の圧倒的不足
3つ目は人材面です。
現在自分は理工学部に進学し、教職課程をとっています。
しかし、そこで取得できる教員免許は「中学・高校のみ」です。小学校の免許をとれないんです。
小学校教員はほぼ全員が教育学部出身ですが、教科担任制、かつ中等教育となる中学では「教育学部以外出身の教員」が一定数います。
数学、理科なら理工系出身者、英語なら外語大出身者、のような人が一定数教職に現在ついており、またそのような専門知識を持つ物が要求されています。
小中一貫教育を強引に実施した場合、彼らが戦力外となってしまいます。
その際におこる深刻な人材不足はやはりデメリットとして挙げられるべきでないでしょうか?
以上の点から小中一貫教育に反対します。