NO.9539127
切ない専用です 4
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539 名前：切ない◆Y2I3NjI1：2021/12/11 12:02
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残りの冷凍コロッケですが、昨日夫に「捨てた？」と訊かれ「捨ててない」と答えました。
するとしばらく黙ってから言いました。
「手間かけて悪いけど、揚げてくれないかな？」
いいけど。
揚げ物なんて忘れるくらい久しぶりでしたが、憶えているものですね。
なみなみと油を入れた夫と違い、少なめの油で高くなりすぎない温度で揚げました。
「美味しそう！ありがとう」
たしか5個入りだったかな。
ふたつを丸焦げにして（しかも焦った瞬間床に落として）捨て、残り3つは綺麗に上がりました。
一個私が食べました。
「うまい、うまい」と夫。
夫に言いました。
「餃子でもコロッケでも、まず作ってみること。イチから自分でやってみれば揚げるコツも焼くコツもわかる。
いきなり衣のついたコロッケを買ってきて、やったこともない揚げ物をするのは違うと思う。
あなたのお母さんは一切料理をさせなかったようだけど、そこは間違ってる」
夫は
「たしかに、男の子は台所に入るなと言われて育った。死んだ父親も料理なんかしたことなかった。
もうそういう時代じゃないよね。
Sさんにも、なんにもできないんだねって呆れられたよ。
目玉焼きすら満足に作れないんじゃこの先どうするって」
「いつでも教えるから勝手に料理とかしないで」
「分かった」
もうこぼれた油のニオイで充満するキッチンはこりごりです。
（夫は換気扇を回すことすらしなかったのです）